リハ栄養「rehabilitation-nutrition」な日々

理学療法士がリハ栄養やリハビリのことについて解説していくブログ。少しでも皆様のお力になれれば。

エネルギー消費量の計算方法について解説します。

f:id:tami0525:20180612235120p:plain

 

 

リハ栄養を行う上で、対象の方が1日にどれぐらいのエネルギーを消費しているか知っておかなければなりません。

 

エネルギー消費量を知らないと

1日のエネルギー摂取量を上回るエネルギー消費をさせてしまい、筋トレを行なっているのに筋力が低下する。

体重増加を狙っているのに逆に減ってしまう。

 

など治療を円滑に進められない原因になります。

 

今回は総エネルギー消費量の計算方法についてまとめました。では見ていきましょう。

 

 

 

 

 

総エネルギー消費量

f:id:tami0525:20180613003916j:plain


総エネルギー消費量(TEE:Total Energy Expenditure)は、基礎エネルギー消費量(BEE:Basal Energy Expenditure)から次の式で推計できます。

 

TEE(kcal)=BEE×活動係数(AF)×ストレス係数(SF)

 

基礎エネルギー消費量(BEE)

Harris-Benedictの式で推計されることが多いとされています。 (kcal/日)

 

男性:BEE=66+(13.7×体重kg)+(5×身長cm)―(6.8×年齢)

 

女性:BEE=655+(9.6×体重kg)+(1.7×身長cm)―(4.7×年齢)

 

 

活動係数

f:id:tami0525:20180613004117j:plain

活動係数とは、寝たきり〜重度の労作までを数値化したもので、数値が高いほど活発ということになります。

f:id:tami0525:20180612195504j:image

 

ストレス係数

f:id:tami0525:20180613004243j:plain

ストレス係数は疾患によるストレスを数値化したものです。疾患が重度なほど数値は大きく、逆に飢餓状態であると数値は低くなります。

f:id:tami0525:20180612195522j:image

 

 

これらを合わせて計算していきます。

 

例:

性別:女性 

年齢:65歳 

身長:160㎝ 

体重:65kg  

活動係数:やや軽い労作

ストレス係数:中等度の手術

 

この人を計算すると

 

BEE=655+(9.6×体重65kg)+(1.7×身長160cm)―(4.7×年齢65歳)=1245.5

 

TEE(kcal)=BEE1245.5×活動係数1.5×ストレス係数1.2=2241.9(kcal/日) 

 

ということになります。

 

もっと簡便に調べるなら・・・体重から計算する方法

  • とりあえずパッと計算したい時は体重だけ分かれば計算できる方法があります。
  •  
  • TEE=25~35×体重

手前の計算式を見たら、拍子抜けするぐらい簡単ですね。笑

上の例の人で当てはめてみると

 

TEE=25~35×体重65kg1625〜2275(kcal/日)

 

ということになります。

かなりばらつきがありますね。このばらつきは、対象の方の活動係数、ストレス係数によってのブレだと思います。

例えば寝たきりの人であれば最低値の25、術後にどんどんリハビリを受けている人であれば35をかけるといった風です。

その人に合わせた活動係数、ストレス係数を考慮して、かける値を考えてください。

 

 

 

 

リハビリを活動係数に変換すると

 

2〜3メッツ以上(平地歩行〜レジスタンストレーニング)のリハを実施した場合の活動係数の目安は

 

20分程度:1.3

1時間以上:1.3〜1.7

2時間以上:1.5〜2.0

 

となります。

リハビリを実施している方に対しては、この辺の活動係数を目安として計算式に導入しましょう。

 

まとめ

リハスタッフに必要な総エネルギー消費量の計算方法について書きました。

総エネルギー量にエネルギー蓄積量も追加したものが、その方のエネルギー必要量となります。エネルギー蓄積量に関しては次回にお話ししようと思います。

適切な栄養管理・運動療法ができるように、個々人に合わせてしっかりと計算ができるようにしたいですね。

 

本日は以上です、最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

参考・引用

リハ栄養からアプローチするサルコペニアバイブル