高齢者に関連する転倒の内的要因・外的要因とは
高齢者の転倒は介護を要する要因の第4位であり、理学療法士として予防していかなければならないアクシデントの一つです。
転倒しやすい動作に関してはこちら↓
rehabilitation-nutrition.hatenablog.com
転倒の要因には、内的要因と外的要因があると言われています。今回はそれらについてまとめていこうと思います。
内的要因、外的要因とは
まずは言葉の意味合いについて理解しましょう。
内的要因
内的要因は、「内部に求められる原因」という意味になります。転倒という事象で考えると、「転倒に影響を与える個人の能力や精神状態など」が内的要因となります。
外的要因
外的要因は、「外部に求められる原因」という意味になります。転倒という事象で考えると、「転倒に影響を与える個人を取り巻く環境」が外的要因となります。
転倒の要因
地域在住高齢者を対象として転倒のリスク因子を検討したシステマティックレビューで、内的要因と外的要因を調査した報告があります。
転倒における内的要因
内的要因として最も強く転倒に関連するリスク因子は、「転倒歴」であり、ついで「筋力低下」「バランス能力の低下」「歩行能力の低下」「薬剤(多剤併用投与、向精神薬、高圧薬の服用など)」が続きます。
理学療法士として、筋力やバランス能力、歩行能力に対してアプローチすることは得意な分野ですが、その他の因子(転倒歴や投薬状況)も転倒に影響していることを知っておく必要があります。
そして、複数の因子が重なるほど転倒リスクが増大します。よって、理学療法士としては介入できるものとできないものを見極めて、できるものには適切に介入し、できないものは他職種に繋ぐなどの対処が求められます。
・介入できるものとできないものを見極める
・介入できるものは適切に介入、できないものは他職種に繋ぐ
転倒における外的要因
・散らかった床
・不適切な履き物
・滑りやすいバスマット
・滑りやすい床
・夜間の暗い照明や照明の不使用
・不適切な電気コードの配置など
最後に
今回は高齢者の転倒に関する内的要因・外的要因についてまとめました。臨床で実施する際に参考にしてみてください。
本日は以上です、ありがとうございました。
参考:高齢者理学療法学
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