リハビリ何でも屋

理学療法士がリハ栄養やリハビリのことについて解説していくブログ。少しでも皆様のお力になれれば。

リハ栄養の解説記事まとめ

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リハ栄養に関連する記事をこれまで書いてきたので、見やすいように分野別にまとめました。

 

また、これからも更新次第順次追加していく予定です。

皆さんの臨床に少しでもお力になれれば幸いです。

 

 

 

サルコペニア・フレイルについて
 

サルコペニア・フレイルの定義について解説します

サルコペニア、フレイルの基本的な定義と診断基準についてまとめてあります。各ワーキンググループの診断基準の解説もしています。

 

サルコペニアの原因と発生機序について解説します

サルコペニアになる原因と発生機序について一次性、二次性それぞれにまとめてあります。

 

サルコペニア診断基準の評価方法について解説します

サルコペニアのAWGSにおける診断基準の評価方法についてまとめてあります。診断基準以外にも有用と思われる運動機能の評価についても載せてあります。

 

フレイル・ロコモティブシンドローム・サルコペニアの関係性を解説します

:フレイル・サルコペニアロコモティブシンドロームのそれぞれの位置関係、関係性についてまとめました。

 

高齢者の低栄養状態ってどんな状態なのか?基本を解説します!

:高齢者が陥る低栄養状態について触れてあります。

 

 リハ栄養について

リハ栄養ケアプロセスについて解説します。その1

 

リハ栄養ケアプロセスについて解説します。その2

:リハ栄養ケアプロセスについてまとめてあります。

リハ栄養を実施する場合、このプロセスに沿った方法が有用とされています。

 

 

リハ栄養における評価知識

エネルギー消費量の計算方法について解説します。

 

エネルギー蓄積量について解説します。

:エネルギー計算方法についてと、リハ栄養におけるエネルギー管理のための知識をまとめてあります。リハ栄養だけでなく、ダイエットなどの健康管理にも有用な計算式です。

 

サルコペニアに対する運動強度の指標、メッツ(METs)について解説します

:運動時のエネルギー消費の指標になるメッツについてまとめてあります。カロリー計算にも使えます。

 

栄養スクリーニングツール「MNA®︎」について解説します。

:スクリーニングツールであるMNAについてまとめています。リハ栄養でよく使うスクリーニングです。

 

年代別体格指数(BMI)と肥満、やせの割合ついて

:年代別BMIと肥満、痩せの割合をグラフを交えて解説しています。高齢者の肥満、痩せの割合はデータとして知っておくべき要素だと言えます。

 

加齢による筋力低下とサルコペニアによる筋力低下の違いについて解説します 

:通常の加齢とサルコペニアによる筋力低下の起こり方の違いを解説しています。

病的か否かを判断するのに必要な知識と言えます。

 

寝たきり高齢者における推定体重の計算方法についてまとめました 

 :体重評価するのが困難になりがちな寝たきり高齢者に対して、ほかの身体計測値から推定する方法をまとめました。

 

 

リハ栄養における治療戦略など

リハに栄養は必須!食欲がない人に対する工夫とは?解説します

:患者さんの摂取エネルギーを増やしたくても、食欲がなくてうまく食べさせられないこともあります。そんな時の対応の仕方について書いています。

 

食事を理論で語ってはいけない

 :栄養管理における、治療者と患者との感覚のズレについて書いています。治療者がこのズレを理解して対応していないと、食事摂取量を増やして欲しくても増やせないなど、治療に影響が出ることがあります。

 

他疾患との関連性について

認知機能とフレイルとの関連(コグニティブフレイル)について解説します 

:認知機能低下とフレイルとの関係性です。とても難しい問題で、これからも対処していかなければいけない問題だと思います。

 

 

サルコペニア肥満について解説します。

サルコペニア と肥満の合併についてです。高齢者以外にも、若年女性に多いというデータがあります。

 

 

リハ栄養介入でリスクのあるRefeeding syndromeとは?解説します 

:栄養管理において気をつけなければいけないリスクです。どのように栄養改善に持っていくかの方法も書いています。

 

 

医療職種が防がなければならない「医原性サルコペニア」とは?解説します。

: リハ栄養を行う上で、医原性サルコペニアはできる限り起こらないように意識しなければなりません。この記事では、医原性サルコペニアとは何なのかと、その原因について書いています。

 

医原性サルコペニアにより起こりうるリスクについて、解説します。

:医原性サルコペニアにより、引き起こされる様々なリスクについて書いています。 

 

 

 勉強会報告

リハ栄養フォーラム2018高松で学んだこと

:8月25日に香川県高松市で開催されたリハ栄養フォーラム2018で僕が個人的に疑問に思っていたことのヒントがもらえた話です。慢性期病院でリハ栄養を実施しようとしている方のヒントになれば幸いです。

 

 

 

皆様の参考になれば幸いです。

 

 

 

 

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低栄養の原因とGLIM診断基準について

今回は低栄養の原因にはどんなものがあるか、また、どのように診断されるかについてまとめたいと思います。

 

 

低栄養の原因

低栄養の原因

 

低栄養の原因は主に3種類に分けられます。

 

飢餓(炎症を伴わない)

エネルギー摂取量がエネルギー消費量よりも少ない状態が続くことで起こる低栄養状態です。

生命維持や活動に必要なエネルギーが摂取できていないため、脂肪や筋肉を分解してエネルギーを産生します。その結果、体重や筋肉量は減少してしまいます。

 

侵襲(中〜高度の炎症を伴う)

手術や外傷、骨折や感染症、熱傷など、急性炎症によって起こる低栄養です。

侵襲時には創傷治癒を行うためにエネルギー消費量が増加します。炎症により異化期(タンパク質分解が促進される時期:CRP3以上)になると、人体は筋肉・脂肪を分解してエネルギーを得ようとします。この時期では、通常より多い栄養投与を行ってもタンパク質分解は抑制されないと言われています。

 

悪液質(軽度〜中等度の炎症を伴う)

がん、COPD、慢性心不全、慢性腎不全、慢性肝不全、膠原病など、慢性的な炎症の影響により起こる低栄養です。

慢性的な炎症のため、常にエネルギー消費量は増加していると考えた方がいいでしょう。また、疾患の特性から栄養投与がうまくいかないこともあり、摂取量の増加を図れず低栄養になってしまいます。

 

低栄養の診断

低栄養の診断は2018年にGLIMワーキンググループより発表された「GLIM基準」がよく用いられています。

 

低栄養の診断までの流れとして、

①低栄養のスクリーニング
②(スクリーニングで陽性の場合)アセスメント実施
③診断
④重症度判定
 
このような流れになります。
 

GLIM診断基準 流れ

 

まず妥当性が検証されたスクリーニング検査を実施します。

例えば、MNA®︎-SFやMUST、NRS2002などです。

 

各スクリーニングの方法はこちらから↓

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com 

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

 

 

これらのスクリーニングが陽性の場合、GLIM診断基準を用いてアセスメントします。

①現症、②原因をアセスメントし、それぞれから1項目以上を満たす場合に低栄養と診断されます。

その後、重症度判定を行い、体重減少、BMI、筋肉量減少の程度を見て、ステージ1か2かを判定します。
 

まとめ

今回は低栄養の原因と、診断方法であるGLIM基準についてまとめました。

理学療法士として、栄養状態を把握することは大切です。

低栄養の原因がなんなのか、どのように診断されるのかを知っておくことで、臨床での患者さんへのプログラムの組み方も変わってきます。

ぜひ知識として覚えておきましょう。

 

本日は以上です、ありがとうございました。

 

 

参考:高齢者理学療法

 

低栄養のスクリーニングツール「NRS2002」について

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今回は低栄養のスクリーニングツールである「NRS2002」についてまとめていこうと思います。

患者さんの栄養状態を把握することは、理学療法士が運動負荷量を決めるのに非常に重要なことです。

NRS2002でどのように栄養状態を把握するのか、知識として覚えていきましょう。

 

 

NRS2002とは

NRS2002(Nutritional Risk Screening)は、欧州臨床栄養代謝学会(ESPEN)が開発し、バリデーションを行ったものです。BMI、体重減少、食事摂取量の減少のほかに、急性疾患の重症度を反映させているのが特徴です。

ICUなどの重症患者や術前・術後の症例、悪性腫瘍の症例の栄養アセスメントに適していると言われています。初期スクリーニングと最終スクリーニングの2部構成となっているのも特徴です。

 

NRS2002の評価方法

NRS2002 評価方法

NRS2002は、初期スクリーニングと最終スクリーニングの2部構成になっています。

初期スクリーニング

まず初期スクリーニングでは、

・BMI20.5未満

・過去3ヶ月以内の体重減少

・過去1週間の食事摂取量減少

・重症な疾病の有無

を確認し、どれか1つでも該当する場合は、最終スクリーニングへ移行します。

 

最終スクリーニング

最終スクリーニングでは、「栄養障害の重症度」と「疾病または外傷の重症度」の二つについてスコア化します。

 

栄養障害の重症度では、体重減少の程度、BMIの数値、食事摂取量の減少の程度のいずれかが当てはまることで、スコア1〜3の中で判定します。どれにも当てはまらない場合は栄養状態正常と判断し、スコアは0となります。

 

疾病または外傷の重症度については、患者の持つ疾患や外傷を当てはめて、スコア1〜3の中で判定します。当てはまる疾患や外傷がない場合は、疾病または外傷なしと判断し、スコアは0となります。

 

合計スコアから栄養リスクの有無を判定

最終スクリーニングの「栄養障害の重症度」と「疾病または外傷の重症度」から判定したスコアの合計を計算します。

合計点数が3以上の場合、栄養リスクありと判断でき、栄養プランを開始します。

合計点数が3未満の場合は、週一回のスクリーニングを繰り返し、経過を観察します。また、患者に大手術の予定がある場合は、その後の栄養リスクを回避するために、予防的栄養ケアプランを立てておきます。

 

まとめ

今回は、低栄養のスクリーニングツールであるNRS2002の方法についてまとめました。

急性期でよく用いられる評価方法であり、リハ栄養でも使用することがあるかと思います。理学療法士として、スクリーニングの結果が何を表しているのかを知っておくことは大切です。ぜひ参考にしてください。

 

本日は以上です、ありがとうございました。

 

 

参考:高齢者理学療法

 

Nutrition care 2011 秋季増刊 「まずは」栄養スクリーニングから始めよう」

 

リハ栄養からアプローチするサルコペニアバイブル

 

 

栄養スクリーニングツール「MUST」について

今回は栄養状態のスクリーニングで使用する「MUST」についてまとめていきたいと思います。

栄養状態を把握しておくことは、理学療法士がリハビリを実施する上でも非常に重要です。

このスクリーニングの判定が何を意味するのか、知識として持っておきましょう。

 

 

MUSTとは

MUST(malnutrition universal screening tool)は、イギリスの静脈経腸栄養学会(BAPEN)が作成したスクリーニングツールです。BMI、体重減少率、急性疾患による絶食の有無から、栄養状態のリスクを3段階に分類します。

入院患者、外来患者、施設入所者など、比較的幅広い事例に使用できます。

 

評価の方法

MUST 評価のフローチャート

MUSTは血液検査の結果や特別な検査は必要とせず、問診と簡単な身体測定だけでスクリーニングできます。

ステップ1:BMI

体重と身長からBMIを計算し、その結果が20以上であれば0点、18.5〜20の間であれば1点、18.5未満であれば2点と点数をつけます。

 

ステップ2:体重減少率

過去3〜6ヶ月の間に、体重の減少率が5%未満の場合は0点、5〜10%の間であれば1点、10%以上であれば2点と点数をつけます。

 

ステップ3:急性疾患による栄養摂取困難の有無

急性疾患によって栄養摂取が困難な場合は1点、栄養摂取はできていれば0点と点数をつけます。

 

ステップ4:ステップ1〜3の合計から低栄養リスク判定

ステップ1〜3の合計点数を計算します。この点数が0の場合は「低リスク」、1の場合は「中等度リスク」、2以上の場合は「高リスク」と判定します。

 

ステップ5:リスクごとの栄養管理の選択基準

リスク判定ごとに栄養管理の選択基準が示されています。

 

低リスクの場合は特別な栄養管理は行わず、通常の栄養管理を実施します。経時的な状態変化を見るため、週一回程度のスクリーニングを実施することが推奨されています。

 

中等度リスクの場合は、経過観察を行います。栄養摂取の状況に改善が見られない場合は、栄養介入を要することがあります。

 

高リスクの場合は、栄養士またはNSTなど多職種で介入していかなければならない状態です。積極的な栄養改善、エネルギー消費量に合わせた運動負荷の設定など、連携を密に行い栄養改善に努めます。

 

まとめ

今回は、栄養スクリーニングツールであるMUSTについてまとめました。

栄養状態に合わせたリハビリを実施できるよう、スクリーニング結果が何を表すのかしっかりチェックしておきましょう。

 

本日は以上です、ありがとうございます。

 

 

 

参考:

・高齢者理学療法

 

・Nutrition Care 2011 秋季増刊 まずは栄養スクリーニングから始めよう

 

低栄養患者に対する栄養量設定までの流れについて

低栄養患者さんにリハビリを実施する時、やみくもに高負荷な運動を設定してしまうと、かえって筋肉量を減少させてしまう危険性があります。

 

過去記事↓

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

適切な負荷量を設定するためには、どのように栄養量を設定しているのかを知っておくことも必要です。

今回は、栄養量設定までの流れについてまとめていこうと思います。

 

 

体重増減の基本

体重増減の基本

まず、体重増減の基本についてお話しします。

人間は生命を維持するため、また何らかの活動を行うために、エネルギーが必要です。これらのエネルギーをエネルギー消費量と言います。

体内に蓄積しているエネルギーには限りがあり、消費されるエネルギーを補填するため、一定量のエネルギーを体内に取り込まなければいけません。取り込むエネルギーのことをエネルギー摂取量といいます。

体重の増減には、このエネルギー消費量と摂取量のバランスが関わっています。エネルギー消費量が摂取量より多ければ体重は減少し、逆であれば体重は増加、消費と摂取のバランスが保たれていれば体重は維持される、ということになります。

 

低栄養の指標の一つに体重減少がありますが、これは何らかの原因で「エネルギー消費量が摂取量より多い」状態ということです。原因としては

・エネルギー摂取量が不足している(飢餓)

・急性炎症による異化亢進(侵襲)

・慢性、進行性疾患のによる炎症反応(悪液質)

・活動係数の増加

などが考えられます。運動負荷量も活動係数に計算されるため、「筋力強化目的で負荷量かけているのに、筋肉量や体重が減少してしまっている」などの場合は負荷量を見直す必要があります。

 

栄養量設定の流れ

目標体重を決め、1日あたりのエネルギ蓄積量算出、総エネルギー消費量算出し、総エネルギー必要量を算出。それらを比較してエネルギー摂取量が適正か判断する。

栄養量設定の流れ

 それでは、患者さんの栄養量設定までの流れを把握していきたいと思います。

 

目標体重を決める

まず目標体重を決めるところから始めます。低栄養状態で体重を増やしたい場合は、単純に「体重増加」ではなく、「1ヶ月後に1kgの増加」など、具体的な目標を決めます。1kgの増加を図るには、約7000kcalの付加が必要、というところがわかります。

 

1日あたりのエネルギー蓄積量算出

次に、1日あたりに必要なエネルギー蓄積量を算出します。上記の場合、1ヶ月に7000kcalの付加が必要であるため、1日あたり約233kcalのエネルギー付加が必要ということになります。

 

総エネルギー消費量(TEE)算出

次は、総エネルギー消費量(TEE)を算出します。TEEは、

基礎代謝(BEE) × 活動係数 × ストレス係数

で計算することができます。

 

詳しくはこちら↓ 

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

これで、1日にどれくらいのエネルギーが消費されているかがわかります。

 

総エネルギー必要量算出

1日あたりのエネルギー蓄積量、総エネルギー消費量の数値が出たところで、1日に必要なエネルギー摂取量=総エネルギー必要量を算出します。

これは、

総エネルギー消費量(TEE) + 1日あたりのエネルギー蓄積量

で計算することができます。

 

エネルギー摂取量と総エネルギー必要量を比較

最後に、実際に1日に食べている量(エネルギー摂取量)と総エネルギー必要量を比較します。

これがイコールであれば目標体重に向けて適切に摂取できているということです。

もしエネルギー摂取量が必要量より少ないのであれば、目標体重に向けた栄養量に足りていないということなので、活動係数(運動負荷量や日常での活動量)の見直し、ストレス係数の影響の有無などを調べ、再調整していくといった流れになります。

 

最後に:うまくいかない栄養管理

机上ではこのように考えることができるのですが、現場ではなかなかうまくいかないことも多いです。一般的に1kgのカロリーは7000kcalと言われていますが、高齢者では8800〜22600kcalが必要とも言われており、その振れ幅からモニタリング時には体重増加が見込めてないこともよくあります。また、患者さんの食の趣向や食べられる量の限界など、必要な数字は出せても摂取してもらうのは難しいことがあります。

栄養補助剤やMCTオイルなど、さまざまな工夫を凝らしながら栄養士さんはカロリーを調整してくれています。

理学療法士も患者さんの効率の良い改善に向けて、身体面の観点から協力していきたいですね。

 

本日は以上です、ありがとうございました。

 

低栄養に関する過去記事↓

 

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

理学療法士が知っておきたい副業の知識〜確定申告は必要?〜

厚生労働省の調査(平成28年賃金構造基本統計調査)では、理学療法士の平均年収は約406万円とされており、日本人の所得の中央値は427万円より少し少ない結果です。

 

地域によって差があると思いますが、「こんなにもらってねぇよ!!」と感じる方もいるかもしれません。

 

かく言う僕自身も、理学療法士としての収入は平均年収に届いていません。

誰もが将来的に年収を増やしたいと思うだろうし、これから理学療法士の給与が上がるかどうかに不安を感じると思います。

 

そこで僕自身もいくつか副業にチャレンジしています。

少しですが副収入が入ってくるようになりました。

すると次に気になってくるのが「確定申告ってしなければいけないのかな?」ということです。

 

今回は僕自身の勉強の備忘録として、副業した際に確定申告は必要なのかをまとめていきたいと思います。

 

◆この記事はこんな人におすすめ◆
・副業しようと思っているけど、確定申告が必要なのか気になっている。
・どんなものが副業になるの?
・確定申告って何それおいしいの?

 

僕と同じような悩みがある方はぜひ最後まで読んでみてください。

 

 

確定申告とは

最初に定義を確認します。確定申告とは

本年中(1月1日〜12月31日)に生じた税金を自分で計算し、翌年3月15日までに自分で納付する手続きのこと

 

このような定義になっています。理学療法士としての収入に関しては、所属する施設の経理担当が代わりに年末調整をしてくれているので心配はありません。 

 

ただ、副業をした場合は理学療法士としての収入と別になるため、自分で申告、納税をしなければなりません。

 

 

お金に関する言葉の整理

 では次に、お金に関する言葉の整理をしておきましょう。理学療法士はちょっと避けがちな単語が多いですが、副業をしたければ押さえておきたいものです。

 

源泉徴収、年末調整

源泉徴収
会社が給与を支払うときに、従業員の給与や賞与(ボーナス)から所得税を徴収すること
・年末調整:
本来徴収すべき所得税の一年間の総額を再計算し、源泉徴収した合計額とあらためて比較することで、「過不足金額」を調整すること

 

収入、所得

・収入:
保険料や源泉徴収税、住民税を差し引く前の年収(給与や賞与の合計)
・所得:
経費や税金が差し引かれた後の、いわゆる手取り
 
所得で気をつけたいところは、経費を差し引いた額という点です。例えば、副業で年間40万稼いだとして、その副業に年間30万の経費がかかったとすれば、差し引いた額である10万円が、その年の所得ということになります。

 

副業の所得区分

所得は10種類に区分されます。その中でどの副業がどの区分に当たるかについては以下のようになります。

 

・本業、パートやアルバイトで得た所得:給与所得

・原稿料、講演料、アフィリエイトやブログの広告収入、仮想通貨など:雑所得

・株の取引などで出た利益:譲渡所得

・不動産売買:不動産所得

・ギャンブル:一時所得(宝くじは非課税)

・事業の立ち上げで出た利益:事業所得

 

 

副業したら必ず確定申告は必要なの?

国税庁の示す「確定申告が必要な人」は、次のようになっています。

(1) 給与の収入金額が2,000万円を超える

(2) 給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える

(3) 給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える

国税庁「確定申告が必要な方」

(1)の人はなかなかいませんよね。

理学療法士で確定申告が必要になるのは、(2)(3)のような状態、すなわち副業で得た所得が20万円を超えた場合です。 

 

(2)の場合は、「本業の理学療法士」+「副業」の状態です。

この場合、「本業の理学療法士」の収入は、源泉徴収をされているはずなのでカウントしないでOKです。「副業」での所得が20万を超えた場合に、確定申告が必要になります。

 

(3)の場合は、「本業の理学療法士」+「パート、アルバイト」+「副業」の状態です。

 「パート、アルバイト」は、もちろん二カ所以上であっても同じです。

ここで少しわかりにくいところが、パートやアルバイトでの給与に関しては「収入」で計算し、副業などで発生した金額は「所得」で計算するということです。

理学療法士の副業に必要な知識

図で書くとこんな感じです。ここが混同しないように注意しましょう。

 

確定申告をしないとどうなるか

確定申告が必要なのにしなかった場合、下記のようなペナルティが発生します。

・納める税金に最高税率20%の無申告加算税がかかる

・納める税金に最高税率14.6%の延滞税がかかる

青色申告特別控除の枠が、最大65万円から最大10万円に減額される

・2年連続で提出が遅れると青色申告の承認が取り消しになる

 

恐ろしいペナルティですね。注意しましょう。 

 

確定申告に備えるには?

「何にいくら収入があったかわからない!!」 と困らないように、

・収入、所得の明細を保管しておく。

・支出に関する領収書やレシートなどを保管しておく。

この二つは徹底しておきましょう。

また、「この副業は何に該当するの?」という時には、あらかじめ税務署や税理士さんに相談しておくのが良いでしょう。

 

まとめ

今回は、理学療法士が副業するのに必要な知識をまとめていきました。

副業を考えている人は是非参考にしてくださいね。

本日は以上です、ありがとうございました。

フレイルの治療・予防介入の考え方

 

フレイルは要介護状態の前段階と言われ、そのままにしておくと要介護状態へ移行してしまいます。

フレイルは可逆性であると考えられているため、この段階で適切な介入を行うことで要介護状態になることを防ぐことができると言われます。

 

フレイルの過去記事はこちら↓

 

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

 今回は、フレイルの治療・予防介入の考え方についてまとめたいと思います。

 

 

フレイルに対する介入の考え方

身体的フレイルの悪循環

フレイルは様々な要因が関与して起こります。

例えば上記の図のように、加齢により筋力が低下しそれが摂食・嚥下機能にも影響し、 食べることが辛くなり食欲が低下します。

するとエネルギー摂取量が少なくなるため、体内のエネルギー蓄積量が減少、低栄養状態となります。

さらに、動くためのエネルギーが不足している状態であることから、活動量が低下し、活動しないことでさらに筋力は低下します。

 このように要因が影響し合い、さらに状態が悪くなる身体的フレイルの悪循環を引き起こします。理学療法士はこの悪循環を打ち切るために、さまざまな側面から改善可能なものにアプローチすることが必要です。

 

フレイルの悪循環に対する介入の考え方

 

 筋力・持久力強化や歩行能力向上だけでなく、生活動作や補助栄養の摂取を促すなどの低栄養に対する介入も必要です。

理学療法士が個人でアプローチするのではなく、多職種で連携した包括的なアプローチが重要になります。

 

J-CHSの基準から考える介入方法

身体的フレイルの判断基準として、J-CHS基準というものがあります。

J-CHS基準

5つの項目(体重減少、筋力低下、疲労、歩行速度、身体活動)からなり、3つ以上当てはまればフレイル、1〜2つ当てはまればプレフレイルと診断されます。 

 

フレイルへの介入方法の考え方として、この5つの要素に焦点を絞った介入が有効であることが示唆されています。

 

フレイルに対する介入方法

 

理学療法士の介入としては、筋力強化やバランス練習、柔軟運動、有酸素運動などを組み合わせた複合的な運動が推奨されています。

 

加齢に伴うフレイルに対する運動介入の一般的な推奨内容

Nascimento CM, et al.:Sarcopenia,frailty and their prevention by exercise.Free Radic Biol Med.132:42-49,2019 より引用

 

最後に

今回はフレイルの治療・予防介入の考え方についてまとめました。

フレイルを取り巻く因子の中で、理学療法士として介入できるものを見定めて、適切に介入していきたいですね。

本日は以上です、ありがとうございます。

 

 

参考:高齢者理学療法

 

フレイルの評価と有病率について

フレイルは要介護状態の前段階と言われ、そのままにしておくと要介護状態へ移行してしまいます。

フレイルは可逆性であると考えられているため、この段階で適切な介入を行うことで要介護状態になることを防ぐことができると言われます。

 

フレイルについての過去記事はこちら↓

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

 

適切な介入を行うためには適切な評価が大切!

 

ということで、今回はフレイルの評価方法と、現在のフレイルの有病率についてまとめていきたいと思います。

 

 

フレイルの評価方法

フレイルは身体的、認知・心理的、社会的な問題を含む包括的な概念です。

実は、全てを網羅した評価方法というのは現状ありません。しかし、身体的フレイルに関しては確立した評価方法があります。

 

代表的なものとして、CHSという評価基準があり、国際的に広く用いられています。これを日本人向けにカットオフ値を修正したものが、日本版CHS(J-CHS)であり、身体的フレイルの評価方法として推奨されています。

J-CHS基準

J-CHS

体重減少、筋力低下、疲労、歩行速度の低下、身体活動の低下、の5項目からなり、3つ以上当てはまればフレイル、1〜2個該当すればプレフレイルという判断基準です。 

 

 項目が少なく、問診とちょっとした運動機能を調べるだけでいいので、時間の限られたセラピストにとっても使いやすい評価方法になっています。

 

フレイルの有病率

J-CHSを用いての日本の5つの地域コホート研究を統合した解析の結果では 、地域在住高齢者における身体的フレイルは7.9%であるとされています。

これもまた、年齢が伴ってフレイルは増大し、85歳以上では35%の方がフレイルに該当するそうです。

 

フレイルの縦断解析

また、日本の地域在住高齢者を対象とした縦断解析では、2年間での要支援・要介護の新規発生率が、健常な高齢者では1.2%であったのに対し、プレフレイルの該当者は4.3%、フレイルに該当したものは17.6%であり、健常な高齢者に比べてプレフレイル高齢者では2.5倍、フレイル高齢者では4.7倍に要支援・要介護状態発生のリスクが増大していたと報告されています。

 

 まとめ

今回はフレイルの評価方法と有病率についてまとめました。

フレイルを評価することは、その後の要介護リスクを把握し、介護予防を促進する上で有益になると考えられます。

高齢者に介入する場合には、フレイルを評価する視点も持ちながら進めていきたいですね。

 

本日は以上です、ありがとうございました。

 

 

参考:高齢者理学療法

 

老年症候群の予防の重要性について

老年症候群は、「高齢者に多い、特有な治療あるいはケアが必要な症状の総称」で、フレイルを背景とするさまざまな有害事象のことを指します。

 

老年症候群の過去記事はこちら↓ 

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

 

要介護状態を引き起こす原因に影響することから、理学療法士は老年症候群を予防する視点を持って介入していくことが望まれます。

今回は、なぜ老年症候群の予防が重要なのかについて、まとめていきたいと思います。

 

 

 

健康寿命と平均寿命

医療従事者であれば一度は聞いたことのある言葉だと思います。これらは

 

◆平均寿命◆ 0歳の平均余命。年齢別の推計人口と死亡率のデータを使い、各年齢ごとに死亡率を割り出している。このデータを基にして平均的に何歳までに寿命を迎えるかを計算している。 Wikipediaより
健康寿命 平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態にある期間を差し引いた期間のことを指す。

 

このように定義されています。

高齢者が健康に生活している期間が健康寿命なので、我々リハビリ職はこの健康寿命を延伸できるよう介入を行っていくことが求められます。

 

では、現在の日本の健康寿命・平均寿命はどうなっているのでしょうか。

内閣府の、2 健康・福祉|平成30年版高齢社会白書(概要版)によると、平成28年時点の平均寿命と健康寿命の差は男性で約8年、女性で約12年となっています。

 

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健康寿命と平均寿命の差( 平成30年版高齢社会白書(概要版)から引用)

 

健康寿命は延伸してきているものの、上記の期間は何らかの支援が必要な状態であることになります。

 

要介護原因と死亡原因

では介護が必要になった原因と、その後の死亡原因は同じなのかというと、統計的にはそうではありません。

 

介護が必要になった原因

国民生活基礎調査より作図

高齢者の介護が必要になった主な原因は、認知症が1位、次いで脳血管疾患、高齢による衰弱、骨折・転倒、関節疾患と続きます。

 

65歳以上の死亡原因

人口動態調査より作図

一方、65歳以上の高齢者の死亡原因は、1位が悪性新生物、次いで心疾患、肺炎、脳血管疾患と、介護原因が直接的に死亡原因に繋がっているとは言い難い結果です。

 

年代別に見た介護が必要となった原因

年代別に見た介護が必要となった要因

国民生活基礎調査より作図

介護が必要となった原因を年代別に見てみるとこのようになります。これをみると、前期高齢者ではの血管障害の割合が多かったのに対し、後期高齢者以降は骨折・転倒や高齢による衰弱の割合が増えているのが分かります。

 

まとめ

これらのことから、高齢者が健康に長生きするためには、生活習慣病の早期発見や治療はもとより、老年症候群やフレイルの予防・対応も必須であります。

 

理学療法士は老年症候群を予防するために、運動の専門家として地域での介護予防教室や啓発活動を、今後も継続して行う必要があります。理学療法士一人一人がこの老年症候群のリスクを見定めて、介入していきたいですね。

 

本日は以上です、ありがとうございました。

 

 

 

参考:高齢者理学療法

 

 

 

老年症候群とは?特徴と分類について

 


「老年症候群」というものを聞いたことはありますか?

近年ではこの考え方がメジャーになりつつあります。しかしなかなか抽象的な名前で、どういったもののことを言うのかは名前からイメージがつきにくいですよね。

ということで今回は、老年症候群とは何か、特徴、分類などをまとめていきたいと思います。

 

 

老年症候群とは

老年症候群(geriatric syndrome)とは一般的に

高齢者に多い、特有な治療あるいはケアが必要な症状の総称

と理解されています。加齢に伴う様々な要因が関与することによって、自覚的あるいは他覚的に高齢者が呈する、治療と同時に介護・ケアが重要となる一連の症状・初見のことを指します。 

 

いわば老年症候群は、フレイルを背景としてみられる高齢者の特徴です。 フレイルは身体機能を維持するためのエネルギー予備能が欠乏した状態です。そこから生じる様々な「現象」が老年症候群となるわけです。老年症候群をそのままにしておくとADL能力低下や寝たきりに直接繋がります。

 

フレイルの定義についてはこちら↓ 

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

 

「現象」で例えてみると、よく起こるのが転倒です。

老年症候群 転倒の要因

高齢者が1年間に転倒するリスクは30%程度と言われていますが、転倒には脳血管障害、歩行の不安定性、めまいなどさまざまな原因が関与しています。

 

合わせて読みたい↓

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

 

リハビリをする上では、こういった原因ひとつひとつに対応していくイメージが強いですよね。

しかしながら、老年症候群に対するアプローチは、「原因」は何かを問わず、「現象」に対してアプローチする視点が重要と言われています。対象者が高齢であること、複数の基礎疾患を持ち合わせていること、ADL低下にすぐ結びついてしまうことなどから、原因を突き詰めるよりも現象に対処・予防してADL維持やQOL向上を目指す視点が必要とされるのです。

 

老年症候群の特徴をまとめると、

・原因が多岐に渡ること
・慢性的な経過をたどること
・高齢者の自立を著しく阻害すること
・簡単には治療、対処法が見出せないこと
などが挙げられます。

 

老年症候群の分類

老年医学では、老年症候群はそれらの症状が顕在化する時期によって大きく3つに分類されています。

◆年齢によらないもの◆ 急性疾患に付随する症候。対処方法は若年者と違い工夫が必要。
例:めまい、息切れ、胸腹水、頭痛、意識障害、転倒、骨折、下痢、低体温、肥満など
◆前期高齢者で増加するもの◆ 慢性疾患に付随する症候。65才から徐々に増加する症候の群
例:認知障害、脱水、麻痺、関節変形、視力低下、関節痛、腰痛、浮腫、食欲不振など
後期高齢者で増加するもの◆ 75才から急増する症候。ADL低下と密接な関連がある。介護が重要な症候。
骨粗しょう症、うつ、椎体骨折、嚥下困難、尿失禁、褥瘡、難聴、低栄養、不整脈など

 

これらは、年齢が増すごとに保有する症候の数が増加していく傾向があり、70歳代では平均6個、85歳以上では平均8個の症状を持っていると言われています。

 

また、症候の保有数とADL(BI)との関連も報告されており、自立度が低下した症例では自立群の約2倍の老年症候群を有していると言われています。

これらのことから、自宅復帰を目指す上で老年症候群は阻害因子であり、それらを予防していくことが復帰を促す一歩になるのではないかと考えます。

 

最後に

今回は老年症候群とは何か、特徴と分類についてをまとめました。老年症候群は臨床で避けては通れない症候群ですが、その現象に対処するという視点を忘れず、アプローチを考えていきましょう。

本日は以上です、ありがとうございました。

 

 

参考:高齢者理学療法

 

転倒リスクのスクリーニング、評価について

 高齢者の転倒は、様々な因子が影響して起こります。そのリスク因子を評価して、転倒が起こらないように働きかけていくのが理学療法士の仕事の一つです。

 

転倒に関する過去記事はこちら↓

rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

今回は、転倒リスクのスクリーニング、評価の考え方についてまとめていきたいと思います。 

 

 

転倒リスクのスクリーニング

転倒リスクのある患者に対して適切に対処していくためには、転倒リスクのスクリーニングを行い該当者を絞り出す必要性があります。転倒リスクのスクリーニングは、米国老年理学療法学会の臨床指導声明が参考になります。

 

転倒リスクのスクリーニング(米国老年理学療法学会、臨床指導声明)



このフローチャートでは、まずは高齢者が来た段階で、過去12カ月間の転倒の有無、または、バランスと歩行における困難さの有無を問診で確認し、同時にバランスと移動能力障害の観察を行います。 
問診でありと答えた場合、さらにバランスと移動能力のスクリーニングを行い、その結果陽性の場合はさらに詳細な評価を実施していきます。

 

転倒リスクを予測するためのカットオフ値 



 バランスや移動能力のスクリーニングは、よく使われるものとして片脚立位保持時間、FR-T、TUGなどがあります。これらのカットオフ値を参考としてスクリーニングしていきます。

 

転倒リスクの評価

スクリーニングで陽性となった高齢者には、多因子評価を実施して転倒のリスク因子を探る作業を行います。リスク因子は機能面から生活環境まで多岐にわたります。この場合、国際生活機能分類ICF)に沿ってカテゴライズすることで分かりやすくなります。

 

健康状態

健康状態でチェックするポイントは、

①投薬状況
骨粗しょう症
③うつ
これら3点です。特に投薬状況は、さまざまな臨床ガイドラインで転倒のリスク因子として挙げられています。向精神薬や高圧薬、心疾患薬などがリスク因子として報告されていることが多いです。また、服薬が5 剤以上(多剤投与)であることも転倒のリスク因子となります。

 

心身機能と構造

筋力、バランス能力、認知機能、神経機能、心血管機能、視力、排尿機能などを評価します。運動機能面に関しては理学療法士の得意とする評価になります。簡便に評価できるツールとしては、TUGや5回立ち上がりテストなどがあります。5回立ち上がりテストは、サルコペニアの診断基準としても使用されている評価方法です。

 

TUG

5回立ち上がりテスト

 

心血管機能に関しては、心拍やリズム、血圧、姿勢変化に伴う血圧の変化などを評価することが推奨されており、理学療法士が日々確認しなければいけない事項です。

また、視力に関しては理学療法士の専門外になるため、視力低下が疑われる場合は専門職へつなげる作業も必要です。

 

活動・参加

活動・参加面については

①歩行
②ADL
身体活動
の評価が必要です。
これらも理学療法士が専門とする評価で、歩行に関しては速度や安定性、歩行補助具使用の有無などを評価します。また、身体活動量は活動量の低下自体が転倒リスクとなります。よって、生活での活動量を把握しておくことが重要になります。
 

環境因子

環境因子に関しては、マットやラグ、床の電気コード、照明などの外的要因に注意を払うことが推奨されています。
 
外的要因に関する記事はこちら↓

 rehabilitation-nutrition.hatenablog.com

 

 個人因子

 個人因子としては、転倒恐怖心、足部と履き物の評価、アルコールの摂取などが挙げられます。履き物は

・踵部がホールドされていないものを使用している
・サイズが合っていない靴
・ヒールなど踵部が高い靴

などが転倒リスクと関連しています。

また、転倒恐怖心は転倒後や身体機能低下の結果として生じるものと思われがちですが、転倒恐怖心そのものが転倒を誘発するリスク因子となりうることにも注意が必要です。

 

最後に

今回は転倒リスクのスクリーニング、評価についてまとめました。ロジカルに評価していくことで、リスク因子をまとめていけるよう日々考えていきたいですね。

 

本日は以上です、ありがとうございました。

 

参考:高齢者理学療法