リハ栄養フォーラム2018高松で学んだ事
8月25日、香川県高松市にてリハ栄養フォーラム2018が開催されました。
おはようございます!
— たみお@リハ栄養 (@00tamio00) 2018年8月24日
生活改善は言うのは簡単だけど、中々成功しませんね!(今日も寝坊した)
さて、本日は高松のリハ栄養フォーラムに参加します。
発表される先生方、参加される先生方よろしくお願いいたしします!
この機会にまた誰かと繋がれたら嬉しいです!
僕は今回初めて参加させてもらったのですが、ここで日々疑問に思っていたところのヒントを得ることができました。
今回はそのヒントについて、備忘録ついでに書いていこうと思います。
慢性期でのリハ栄養ケアプロセスの考え方
リハ栄養ケアプロセスは、リハ栄養を円滑に、順序立てて運用するために必要な考え方です。
リハ栄養ケアに整合性、妥当性を持たせ、経過や結果を明確にするものです。
当院(慢性期の介護療養型医療施設)においても、このプロセスに沿って進めるわけですが、メンバー揃って悩んでいた部分があります。
それは、『ゴール設定』についてです。
急性期や回復期においては、ある程度の退院の目安もあり、退院や転院を視野に入れた短期間のゴール設定がしやすいと思います。
うちのような慢性期では、慢性疾患、進行性疾患などが多く、長期の入院になる方が多いです。
なのでその中でのゴール設定の期間や、予後を踏まえたゴール内容設定をどうするかが曖昧でした。
まして、うちの病院はまだリハ栄養チームを始めたばかりで、何とか成功事例が欲しいという時期。
この疑問に対して、このフォーラムで得たヒントとして
・がん患者に対するリハ栄養は、慢性期のリハ栄養の考え方に近いと感じた。(がん患者に対するリハ栄養の事例を探せばヒントが見つかる可能性が見えた)
・状態改善=成功ではない
という点です。
僕らの中で成功=状態改善というふうな目線に偏ってしまいがちでした。状態改善した方が、周りに説得力があるからです。
しかし、長期入院で状態が優れない人に対して、無理矢理改善に持っていくような攻めの管理をするのは目標として間違っていると、改めて気づきました。
状態改善が見込めない人に対しては、病態の進行を遅らせるようにチームアプローチをしていくのが、そもそも成功なのかもしれません。
そしてその治療方針やゴール設定をしっかり見定めるためにも、ICF、スクリーニング、アセスメント、それらを踏まえたカンファレンスが大事だと改めて思いました。
これからはそう言った意識を持って、もう一度今の患者さんのICFから考えていこうと思います。
リハ薬剤という概念
リハ薬剤という言葉は耳にしていたんですが、内容についてはまだ調べていませんでした。
若林先生の講演で少し触れていただいて、現状の定義や、薬剤と機能やQOLとの関連性を教えていただきました。
パーキンソン症候群の人が、薬をやめて状態が良くなるのはよく聞く話だなあと。
これから発展していくと思われる概念なので、うちでも薬剤師ともっと連携を取れるようにしていこうと思いました。
リハ栄養と合わせて、これからも勉強していこうと思います。
患者さんのエネルギー摂取量を増やすには?
『攻めの栄養管理で、普段より200kcal増やした食事を食べさせよう』
と食事量を増やそうとしても、患者さんは
『お腹がいっぱいで食べられない』
『美味しくないから食べられない』
こんな状況をよく見ます。
このような人の対応にも疑問点がありました。
病院としては、バランスの良い食事を食べてもらいたい。
だから患者さんのお菓子はなるべくやめさせて、その分しっかりご飯を食べてもらおうとする。
でも食欲=趣向の面が強いと思うんですよね。
好きじゃないものを無理矢理食べろと言われても食べれないですよね。
環境整備してもどうにもならない場合は、趣向品で賄うのもありじゃないのかなーと思っていました。(もちろん病態的にお菓子がダメな人は仕方ないんですが。)
そしてフォーラムの中で、
カロリー摂取を増やすために好きなお菓子で代用した
という話があり、自分の考えは間違ってなかったと思いました。
やはりカロリーを増やしていくには、その人の趣向に合わせた工夫を考えなければいけない、そしてそれをチームでアプローチするのが有用だと感じました。
最後に
リハ栄養フォーラムの講演を聞いた中で、自分の疑問のヒントを得た話でした。
最後に思いましたが、リハ栄養という概念自体、生まれてまだ10数年しか経ってないんですよね。
なのでまだエビデンス等々、先生方が研究している途中です。
完璧な正解はない、だからいいと思った事はやってみる。
やってみて良かったことを次に繋げていく。
という、チャレンジ精神も必要だなと思います。
これからの発展にますます期待しています。
本日は以上です、最後まで読んでいただきありがとうございます。